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アンナ(Anna)は聖母マリアの母親。正教会・カトリック教会・聖公会では聖人として崇敬される。アンナと云う名前は、ヘブライ語の名前 Hannah のギリシア語表記である。 新約外典「ヤコブによる原福音」による伝承では、アンナと夫のヨアキムには長く子供が無く、二人が老齢となってから初めて子供を授かることを天使から告げられた。これを受けてアンナは子供を神に捧げることを約束した。アンナとヨアキムは、エルサレム神殿のお陰でマリアを授かったと信じており、やがて、3歳に達したマリアをエルサレム神殿に奉献した。 ==アンナを巡る伝承と神学== 長きに亘って子供を望んでいたアンナ(ハンナ)と云う女性が子供を授かったという話は、サムエルとその母ハンナの話と良く似ている。この話は13世紀迄はカトリック教会では正式に認められてはいなかったが、正教会では、既に6世紀からアンナの宮参りが固く信じられていた。 西ヨーロッパの図像学では、アンナは赤いローブ緑のマントを身に着け、しばしば書物を抱えた姿で描かれる。また、幼いイエスを抱くマリアを抱いたアンナの姿を描いたものもしばしば見られる。この様子は三位一体を表しており、しばしば一対で作られる。 後世の神学者は、ヨアキムがアンナの唯一の結婚相手であったか、またはアンナは3回結婚したかのどちらかであると信じている。ダマスカスのヨアンネスの説教を受けた古代の人々は、アンナはただ一度だけ結婚したと信じていた。中世後期の頃の西ヨーロッパでは、アンナは、1度目はヨアキム、2度目はクロパ、そして3度目はソロモンという男性と3度結婚し、それぞれとの間にいずれもマリアという名前の(マリア、マリア、マリア)娘を1人ずつ儲けたと云う伝承が広まった。しかしこの説は、アンナの夫はヨアキム一人であると云う立場を取るカトリック教会によって1677年に完全否定された。 4世紀頃と15世紀頃には、アンナは処女懐胎してマリアを産み落とした云う信仰が起こった。この説を信じる16世紀の神秘主義者ヴァレンティン・ヴァイゲルは、アンナは聖霊の霊力で懐胎し、マリアを産んだと主張している。この説も1677年にカトリック教会により否定された。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「アンナ (マリアの母)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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